映画とか音楽とかの雑記

映画が大好きな社会人の雑記、メモ帳代わりに

ブログ 映画英国王のスピーチを見て

先日英国王のスピーチを観ました。まだやっているとは思っていなかったので驚いたのですが、アカデミー作品を見れてとても満足でした。
自分も吃音というか会話の途中でどもってしまったりすることがあり、またアカデミー受賞作品ということも相まってずっと見たい作品でした。

幼少児に乳母からの虐待が原因で吃音になってしまったジョージ6世(王に即位する前はヨーク公、以下王太子)は人前に出ることを嫌がる内気な性格になってしまった。父親のジョージ5世からは吃音を無理にでも克服させようと次々にスピーチを公務を命ぜられる。イギリス中の言語聴覚士に見てもらったが治らない、諦めかけていたある日ライオネルというスピーチ矯正の専門家と出会う、ライオネルは「治療室では私たちは対等な関係だ」と主張し、王太子をファミリーネームで呼び自分をライオネルと呼ばせた。治療法も変わったもので大音量のクラシックを聞かせながらシェイクスピアを朗読させたり、床に仰向けに寝させて発声練習をさせたりした。
ジョージ5世が亡くなり兄のエドワード8世が即位するのだが、彼は離婚歴のあるアメリカ人女性と交際しており(イギリス国協会では離婚は禁じられているため問題視されていた)王位と恋の間に揺れた末恋を選び王位を退位してしまう。まさか内気でスピーチの出来ない自分に王位が回ってくると思っていなかった王太子は望まない形でジョージ5世として王に即位する。そして即位継承評議会でのスピーチを失敗してしまう・・・だがライオネルとの努力の末戴冠式ではスピーチを成功させる。しかし試練はまだ終わらなかった。ナチスドイツとの開戦が決定し、開戦スピーチをすることになる。戦争が始まることに不安になる国民に向けて、また戦争に行く軍人のために必ずスピーチを成功させなければならない、ジョージ5世は一世一代の大スピーチへ挑む。 

あらすじはこんな感じです。
見所はコリン・ファース吃音の演技。本当に吃音の症状が出ている人なのかと思わせるくらい違和感がありませんでした。
物語が進むたびにジョージ5世とライオネルが友情を深めていくところなんかも良かったです。
最後のスピーチのシーンではベートーヴェンの楽曲が使われたり(敵国ドイツの曲を使ったのは意図的だとのこと)
ヒトラーの演説映像を見て「上手だね」と言ったり
細かいところに着目すると面白いかもしれません

「プラモデル作りたかったけど父親に『切手収集にしろ』と反対されて…」
「左利きや内股を無理矢理矯正されて、乳母に虐待されて…」
暗い過去を背負い、障害と向き合いながら懸命にスピーチを成功させようとする姿をクライマックスで観たときは本当に感動しました。
レビューサイトなどで見てみると「派手さがない」とか「演出に不可解な部分があった」「最後のスピーチを聴衆の前でやらなかったのがちょっと残念」など確かにそうだな〜と思うコメントも多々有りましたが、なんども言いますがこの映画は本当に細かいところに気を配って見ていかないと楽しめない作品だと思います。


イギリス好きな自分としてはイギリスの裏話的な物が見れて非常に満足しました。こういった作品がもっと増えるといいですね、たくさんの人に見てもらいたいと思います。